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【★ハイキュー!!★】短編集

第30章 【田中 龍之介】嘘つき




あれは2か月前。

「はぁ…俺も可愛い彼女とかいたら、試合ももっと頑張れるのにな~」

龍がそんなことを言うから、私は彼に聞いたんだ。

「龍は好きな子とかいないの…?」

「はっ!?お前こそいんのかよ」

「いっ、いるよ」

私はずっと龍が好きだった。

「だっ、誰だよ!?どんな奴だよ!?」

「一緒にいて楽しい…人。不器用だけどすっごく優しい人…かな」

龍はバカだけど、元気で明るくて、いつもみんなを笑わせてくれた。見た目はちょっと厳ついし、短気だし、決してモテるタイプではないけど、本当にすごく優しいのも知っている。
そんな龍に私はずっと恋をしている。

「マジか…。へぇ。まぁ、応援してやるよ」

“応援してやるよ”か。

私はハハと苦笑いで返した。





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