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【★ハイキュー!!★】短編集

第29章 【菅原 孝支】私の親友は清水潔子


「あれ?ひろか。今日は急いで帰らなくていいの?」

「あぁ、今日はママが休みだからお迎えなしなんだ」

教室の掃除をしながら潔子と話をしていた。
久しぶりにゆっくり放課後を過ごせた。
部活をしていない私にとっては、特にすることもないんだけど…。

「私、ごみ捨てに行ってくるね!」

私はゴミ箱を持って、焼却炉へ向かった。




「やっぱ、一番は清水じゃね?」

「確かに~」

焼却炉の前に男子数人が話している声が聞こえた。
私はそっと校舎の影から覗いてみた。
そこには菅原くんを含め5人の男子が集まっていた。

「でも、俺は4組の杉崎もいいと思うけど」

「あいつも可愛いよな」

「でもやっぱ清水には勝てないだろ?」

男子たちが誰が一番可愛いかという話をしていた。
良くある話。
普段なら、気にせずに男子たちの所へ行くんだろうけど、今日はその場に菅原くんがいたから、私は出るに出られなかった。

「菅原は誰だと思う?」

一人の男子が菅原くんにそう聞いた。
聞きたいような聞きたくないような…そんな気持ちが行き来して、結局その場を離れることが出来なかった。


「うぅ~ん。やっぱり清水じゃないか?」


頭を鈍器で殴られたような衝撃だった。
慣れていたはずなのに。
前だってこんな経験をしたことがある。
なのに、どうしてこんなにショックを受けるんだろう。

当たり前。
潔子に勝てるなんて思ってない。
けど、菅原くんから来る連絡事項ではないメール。
目が合う回数が増えていること。
私はどこかで期待をしていたんだ。

私は菅原くん達が立ち去った後で焼却炉にゴミを捨てて教室に戻った。




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