第21章 【烏養 繋心】夜空がとてもキレイだから、私は涙を流すんだ。
私は二次会に行く途中、
みんなの目を盗んで、繋心と二人で抜け出した。
久しぶりに走ったから、息が上がって
なんだか情けなくなった。
それから繋心と夜の道を歩いた。
繋いだ手を繋心は離さないでくれた。
繋心が今、母校でコーチをしていると聞いて
ちゃんとやれているのか心配になったけど、
それよりも、またあの体育館にいれる事に
少し羨ましさを感じていた。
それから繋心は会っていなかった数年間の
出来事を話してくれた。
今でもバレーをやってるって聞いて
それもまた羨ましいと思った。
繋心は全然変わっていなかった。
今でも私に好意をもってくれていることが伝わってきた。
高校を卒業してから何年も経つのに…。
何年も会っていなかった私に
繋心は高校時代と変わらない純粋な気持ちを持ってくれていた。
「先輩・・・」
繋心が急に私の肩に手を置いて、身体を引き寄せた。
繋心の顔が近づいてくるのが分かった。
ダメ。繋心を傷つけないようにかわさなきゃ。
そう思っていたはずなのに、
私は繋心の唇を受け入れてしまった。
繋心の純粋な想いが、荒々しいキスから感じられた。
私を好きで好きで仕方がない。
そう言っているようだった。
心に開いた穴が修復されて、
どんどん繋心の想いで私の心は満たされていった。
私たちはそのままホテルの部屋へ入った。
繋心は部屋に入った途端、私に熱いキスをくれた。
繋心の余裕がない感じが、私をまた満たしていくんだ。
繋心は何度も何度も私を求めて、
私は何度でも繋心を受け止めた。