• テキストサイズ

【★ハイキュー!!★】短編集

第20章 【烏養 繋心】不完全燃焼


案の定、トイレから戻ると
ひろか先輩はあっという間に
他の部員たちに囲まれ、近付くことが出来なくなっていた。

「繋心~。残念だったな!
ひろか先輩取られちまって」

嶋田がニヤついた顔でこっちを見た。

「うるせー」

確かに残念だったけど、“こっそり抜けよっか”
ひろか先輩との約束を思い出すと
俺の口元が緩んでしまう。

「何、ニヤニヤしてんだよ」

「うっ、うるせー!」

俺はぐっとグラスの酒を飲みほした。





「ほら~二次会行くぞー!」

一次会が終わって、俺たちは次の店へ移動していた。
ひろか先輩は今でも他の奴らに囲まれている。

「どうやって抜け出すんだよ…」

ひろか先輩がイライラしている俺を見て、
またくすくすと笑っていた。

「じゃぁ、次のお店までダッシュ!
ペナルティあるからね?よーーーーい・・・ピッ!」

先輩が部活時代のダッシュのように、
部員たちに声をかけた。
みんな、懐かしいーー!と笑いながら
少し本気になって走り出した。

うわぁーーーーー!

酔っ払いのいい大人たちが猛ダッシュをしている。

「ふふふ。・・・よし、繋心!今だっ!」

そう言って、ひろか先輩は俺の手を取って、
別の方向に走った。

/ 700ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp