第2章 超能力者
「マジで、ぶっ殺すぞ、くそ女!」
「あーやだやだ。
怖いわ~!
あたし、先に本部にかーえろっと!」
真栄田理恵はブーツを履き
玄関のドアを開けて出ていった
俺は真栄田が俺の話を聞いていなくても
関係なく思ったことを叫んだ
「いつかてめぇを圧迫死させてやるからなぁ!!」
高層マンションの廊下にひびく俺の声と
あいつの走って帰る音と一緒に
遠ざかる声も聞こえた
「やってみなさいよ~おバカさーーーん」
真栄田理恵の最後の挑発に
頭の血管が切れそうになった
・・・が、そんなことより、俺は仕事を優先した。