第2章 超能力者
「クロード、よく聞けよ?
俺はお前を心配してんじゃねぇ。
〝疑ってるんだ〟!
人としての唯一の意思をなくせば、お前は冷酷非道な昔に戻っちまうからな。
そうなれば、一番俺に被害がでてくるんだ!」
「・・・」
「俺だって意思はあるし、どんな結果をもとめるかぐらいの
権利はある。
だから、お前の意思を失くさせない事と、俺自身の未来のために、仕事を終わらせるつもりだ!」
「・・・昔のようには、なりません。」
「おーおー、よく言ったな。
その言葉、本気だととらえさせてもらうぜ?」
「はい。」
「あと、俺に二度と頭さげんなよ?
吐き気がする!」
「はい」
「次に下げた時、完全に下げる前に頭吹っ飛ばしてやるからな?!」
「はい、了解しました。」
俺はクロードの髪を離し、舌打ちをして部屋からでた
俺は他人に頭下げられて謝罪みたいなこと言われるのが嫌いだ
もちろん、自分がするのも嫌いだ
玄関の前では銀色のケースに注射器や通信機を収納している真栄田理恵がいた
「あら、着替えは終わったかしら?」
「ああ、んなもんすぐに終わる。」
「も・し・か・し・て?」
「・・・あぁ?」
「着替えもクロードにしてもらっちゃってたり~?!」
興奮したように話す真栄田理恵に、俺は切れることを通り越して
呆れちまった
「お前、なに期待してんだ」
「いーえ、べ~つにぃ~?
ただ、『心がかけているデビット君は実はサイボークと
あーゆう関係でした』ってことなら、今週の週刊誌のトップネタになるかなぁ。」