• テキストサイズ

Dest

第2章 超能力者











「―――――・・私には、義務を果たすことしか残っていません。
そして、義務を果たすと決めているのは、私自身の意思です。」



「・・・。」



「デビットに敬語を使うのはプログラムからの強制や
反抗から招く廃棄を恐れての事ではありません。
どうか、重々承知してください。」








「あー、そうか。
おまえがそこまで言うなら、俺は何もしねぇよ。」






俺は時折考える



サイボーグとなってしまった奴らは、感情を残しているなら

なんでロボットみてぇに振舞うんだ、って・・・。






もちろん、脳の90%は機械でできてるから

電子プログラムとかあって、合理的に考え、機械の口調になるのもわかる


しかも、こいつらは恐怖をかんじない



だから余計に考え方が機械になっちまうんだ






気付かないうちに、完全に機械化しちまって

わずかに残っている意思さえも失ってしまうんじゃぇかと



俺は疑ってしまう






普段、他人の心配なんてしない俺は

サイボーグだけには同情しちまう









こいつらは、俺たち超能力者よりはるかに過酷で残酷な仕打ちをうけてきてる



だから、クロードと自分の立たされている立場を比較すれば


どれだけ楽な生活を送ってるか、気付かされる








まぁ、そうやって、超能力者たちが自分は不便な立場じゃないと

感じさせるのがDESU本社の思惑だったりするんだがな







「あーあ、仕事前に陰険な話しちまったな!」





背伸びをしながら、俺は部屋をでようとした





クロードの横を通りすぎようとした瞬間


こいつは俺に頭を下げた









「・・デビット、私はあなたに心配をかけられるような存在ではありません。」


「は・・はぁ?」




「今後、俺の事を気に掛けることはやめ、仕事と社会への貢献に専念してください。」


「・・・」



「もし、私自身の振る舞いや行いが原因なら」











「おいおい、ネジでも吹っ飛んだか?」





俺はクロードの髪をつかんで無理矢理頭をあげさせた




/ 17ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp