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〈短編〉H×H(裏中心)

第18章 健康診断(キャラ色々/お医者様パロ/裏なし)


【診察】外科:クロロ先生



「すまないな、遅くなって」


髪をきっちりオールバックに整えた黒い服の人がさっと私の前に現れる。この人が例の外科のお医者様?

先生は診察室のドアを開けながら自重笑いを浮かべる。


「海外で学会の発表があってな、先月出した本について色々質問攻めで時間がかかってしまった」

「すごいですね、本なんて出してるんですか?」

「興味があるなら買っていけ、購買部で売っている」


自信に満ちた先生の顔、ほんとに凄腕の外科医なんだ。

先生は部屋へ入ると黒色の上着を脱ぎ部屋にかけられていた白衣をばさりと羽織る。あ、白衣を着たら一気にお医者様っぽい。

向かい合って座ると、問診票をぺらりとめくりながら幾つか私に質問をする。

そして腕を組むと先生は少し考え込んだ。


「親知らずは簡単な手術で抜けるんだがな、外科ってのは実際切ってみないと判断がつかない場合もある」

「そうなんですか…」

「念のため他でも見てもらってくれ」

「はい。…でも怖いな、手術なんて……」


いきなり手術とか抜歯とか。心の準備が出来ない。
不安げな顔をする私の両肩に先生がそっと両手を置く。


「信用しろ。いざ手術になればオレが切るんだ、失敗などあり得ない」

「え、……はい」


自信家だなぁ…穏やかだけど意志の強い瞳で見つめられるとドキドキしてつい肩に力が入る。


「そんなに緊張するな、切ると決まった訳じゃない」

「はい…」


先生は問診票にメモをとる。それから机の上の受話器を取るとどこかへ電話をかけ出した。


「…そうなんだ、一応プロの意見も聞きたい。これから行く患者を診てくれ」


プロって?やっぱりまた歯科医さん?
私は案内された部屋へ向かう。


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