第14章 ゾルディック家でクリスマス（微ギャグ／ほのぼの／裏なし）

あれからしばらく探してるけどキルア様はいない。
どこに…どこにいらっしゃるの…。







「リネルじゃん！何してんの？つーか何その格好」

「…っ、キルア様！」


後ろから声をかけられた。
振り返るとキルア様、その隣にはゴン様が。
やっぱり街で遊んでたんだ、とにかく会えて良かった…


「キルア様にサンタクロースからのクリスマスプレゼントをお持ちしました」

「うわぁ可愛いサンタクロースだね！良かったね、キルア！」

「あ、…この格好はですね、えと」


あ、そうとられたか…確かにこの状況では否定出来ないけど。


「売り上げ伸びない安いキャバクラの呼び込み嬢みたいだけど可愛いね！リネルさん」

「はは、どうも、…」


笑顔で抉るゴン様が時々怖い。




「キルア様、明日はご家族でのクリスマスパーティーですし帰宅しましょう」

「はぁ？それが嫌でこうして出て来たのによ、もう家族でパーティーって歳でもねーよ！」

「そう仰らずに…ご両親も毎年楽しみになさっているんですよ」

「面倒くせー、ぜってー帰らねぇ」

「キルア様…」


困った…どうしよう…


「…キルア帰りなよ！なんだか俺もミトさんに会いたくなってきた」

「ゴン…」

「俺も帰る！じゃあね！キルア！リネルさん！」


ゴン様が去って行く、なんて空気が読める子なんだ！


「キルア様、お願いします。一緒に…帰りましょう？」

「ったく、仕方ねーな」


良かった…、私の任務も無事終了。

キルア様のお隣を歩く。