第14章 ゾルディック家でクリスマス(微ギャグ/ほのぼの/裏なし)
そもそもキルア様どこにいるの?!
あ!わかった!
街で遊んでるんだ!
多分お友達のゴン様と。
街に出るのに時間がかかるな……
あ、……あれは。
「イルミ様?」
「リネル、何してるの?」
「所用で街まで出ようと…」
「送ってあげようか?」
え?車で?イルミ様の運転で?
なぜだろう、嫌な、予感が、する……
ギャギャギャギャー!!
アクセル踏み過ぎ。
ブレーキ急すぎ。
ハンドル切りすぎ。
曲がる時ウインカー出してないし、シートベルトもしてない!!!
し、………死ぬ!!!
「その格好 結構いいね、似合ってる」
「前を!!!前を見て運転なさって下さい!!!」
「ケーキまで用意してやっぱり俺とクリスマス過ごしたくなった?」
「反対車線にはみ出してます!!!とにかく前を見て下さい!!!」
「え?何?よく聞こえないんだけど」
「前を!!!おねがいですからまえをみてください!!!」
キキキーッ!!
赤信号で急停車、顔から思い切りダッシュボードに突っ込む。
「うぎゃああっ!!!いったぁ!!!」
「一応クリスマスにドライブしてるんだし もう少し色気ある声出せないの?」
『ダイスキー♥︎』
「へぇ、可愛いこと言うね。やれば出来るじゃん」
もうやだ、もう無理、死んじゃう。
この人ほんとに免許持ってんの?!
「も、もう、結構です…後は、あの、自分で、歩くので…」
「あ、青だ。走るよ」
「ぎゃああああああ!!!」
なんとか無事に街までついた。
ケーキが潰れなかったのが奇跡、自分を褒めたい。
「あ、ありがとうございました…おかげさまで時間の短縮になりました。…ついでに寿命も」
「帰る時また迎えに来ようか?」
「いえ、結構です」
冗談じゃない、心臓が持たない。
それより私 キルア様を探さなきゃ。