第12章 同化(イルミ/ストーカー/狂愛)
イルミの手がゆっくり私の頬に伸びてくる。
怖いのその手。
今日は私に触らないで…
“重く響く、イルミの声。”
「……したいッ、イルミ」
「知ってる」
私の首に手を回すと乱暴に引き寄せ、噛み付くように舌を絡めてくる。
歯がぶつかるようなこの激しいキス…
泣いて叫んだあの日を思い出す。
“あ、声がじまった。”
「脱いでリネル、全部」
「…うん」
言われるままに服も下着も脱ぎ捨てる。
言う事を聞いた方がいい。そう思った。
イルミは一糸纏わぬ私を無理矢理押し倒すと、すぐに馬乗りになってくる。
やっぱり怒ってるんだ。
何を怒ってるのか知らないけど。
今日はどうやら優しく私を酔わせてくれないみたい。
「…ッ、…痛っ……」
「…そのうちよくなるよ」
乳首に甘く噛み付いてくる。
痛みとちょっとの快感を覚える。
イルミは私の片手をとると、自分自身に押し当てる。
私は両手でイルミの服を緩めてから 片手を一気に差し入れた。
そして昨日教えてもらった通りに上下にさすり上げる。
昨日より激しく。
強めな力でスピードをかけて。
そうして欲しいと思ってる気がした。
すぐにイルミの手が私の秘部に伸びる。
今日は焦らすこともなく、意地悪を言う事もなく、あっという間に少しの潤いを帯びたソコを撫でられたかと思ったら 一気に指を押し込まれた。
「…んっ、…あぁ、…!」
「したいんだねリネルも、すぐ挿れてあげる」
「…んッ……、ん……」
くちゅっぐちゅぐちゅ
随分荒々しい行為なのにいつの間にか恐怖はない。
それはきっと私の身体がイルミを覚えたから。
しかし今日のイルミは何と無く無口。
そのせいか卑猥な音と私の喘ぎ声がよく聞こえる。
わからない、一体何をそんなに怒っているの?