第12章 同化(イルミ/ストーカー/狂愛)
「リネル、ただいま」
「イルミ…!」
扉からひょっこり顔を出すイルミに、私は駆け寄った。
キルアに会って話した事を報告しようかなって。
イルミの事が嫌なわけじゃないけど、他の人と話せた事が今日は嬉しかった。
「今日、キルアと会って話してたね」
「え?うん、知ってたの?」
「リネルの事なら何だって知ってるよ」
何だって…って。
イルミって私のストーカー?
私はイルミの彼女になったんじゃないの?
……ま、いいや。
イルミって時々よくわかんないから深読みしない事にする。
私は今日の事をイルミに話した。
「今日ね!キルアから聞いたんだけど…」
トンッ
「リネルって馬鹿なの?キルアだって男だし、俺がいるのに2人きりで話すってどういうつもり?」
トンッ
「キルアに笑いかけたりして。リネルが好きなのは俺でしょ?…どうして俺の前では笑わないの?」
トンッ
「やっぱりリネルは外出は禁止だね。明日からはこの部屋で出来ることして大人しく俺の事待っててよ」
今日は久しぶりに充実した気分に浸ってる。
でもどうしてなのかがわからない。