第12章 同化(イルミ/ストーカー/狂愛)
イルミは慣れた仕草で私のブラウスのボタンをそっと外す。
昨日の恐怖が一瞬頭をよぎるけど、今日は優しくすると言っただけに小さな子供に触れるみたいに本当に柔らかい手つきで私に触れてくる。
私の震えはいつの間にか止まってた。
「…ッ、…ぁ…」
「ここ、好き?」
「…ん……、ッ」
下着の中に柔らかく手を差し入れられて 胸の敏感な部分を撫でるようにさすられると つい口から吐息が漏れる。
何してるんだろう、私。
私はが好きなはずなのに。
“あ、始まった、頭の中のイルミの声。”
「…んぁ…っ……!」
「硬くなってるねここ」
いつの間にか胸元に顔を寄せているイルミは 私の下着をズラし上げて いらやしい音を立てながら私の胸の突起を舐めたり甘噛みしたり唇を押し当てたりして、私の反応を楽しむように弄んでいた。
その度に身体を走り、下半身に抜けるような快感。
ヤバい…私…
「リネル、気持ちいい?」
「…うん」
私の返事を喜ぶように イルミはさらに私のそれを吸い上げると 舌先で転がし 丹念に堪能する。
与えられる刺激におどらされるように、私の口からは少しづつ濡れた声が響いた。
イルミにこんなことされて 素直にこんな声なんか出したくないのに。
“あ、頭の中にまたあの声が聞こえてきた。”
「…はぁ、……んッ……」
「俺にここ舐められるの、好き?」
「…うん……ッ、」
イルミはいちいち確かめるように、優しい声色で恥ずかしい台詞口にする。
一旦私から身体を起こすと、イルミは私の前で見せ付けるようにゆっくりと自分の服を脱いでいった。
そういえば昨日は上半身は見ていない。
少しづつ表れる素肌が女の子のようにキレイなのに、無駄のない引き締まった身体つきはどう見ても男性そのもので そのなんとも言えない中性的な雰囲気に不覚にも私は見惚れた。
イルミは私の服も器用に脱がす。
あっという間に私は下着姿にさせられていた。
さすがに少し恥ずかしくなり私は顔を伏せた。
「どうしたの?」
「ちょっと……恥ずかしい…」
「リネルはキレイだよ、恥ずかしがらないで見せて、全部」
キレイ?私が?
昨日玩具みたいに貴方に無理矢理犯されて貴方の欲に汚された私が?
“…きた、頭の中の声が。”