第10章 変わる環境と気持ち
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なんで私にはママが居ないの?
パパも居ないの、なんで?
『!
お前また散らかしやがって!!』
『ご、ごめんなさいっ』
『このクズ野郎!!』
毎日毎日。
高校生の兄に打たれ、
アザだらけの体にこれが普通だって
いつの間にか思い込んでいた
私が悪い。
怒らせた私が悪いんだって
そしていつの間にか私は
意識を失ってて
目を開けば、目の前には
警察のお兄さんが
ホッとした顔で立っていた。
『大丈夫かい?』
『痛いとこは?』
お兄さん達は私の頭を撫でて、
ニコッと微笑んだ。
『もう大丈夫だよ』
その一言だけで
ああ。大丈夫なんだって
今までの日々の映像が
走馬灯のように頭の中で流れ
「…っう、あのっ…わたっ…し!」
何かの糸がぷつりと切れたように
涙と共に、
言葉が溢れ出てきた。