第18章 エピローグ
「だーかーらねっ?、
何っ回も言ってるけど、
「べーつにいいじゃん。
許可貰ったんだから、1日ぐらい」
「……誰の差金かね……」
事務所で残業していると、
和也くんが隣に座って
クリスマスデートしてとせがむ。
ホントに鬱陶しい。
クリスマスなんてまだ先じゃない。
「彼氏いないくせに」
不貞腐れた顔で頬杖つく。
視線はそのままこちらに向けて。
「居るとか居ないとか関係ないでしょ
和也くんだって、好きな人いるんでしょー?
その子を誘えばいいじゃない」
「だーから、好きな人はちゃんだって
何回言えば信じてくれんのかなー。」
ちら、と見ると
ぱちっと目が合う。
だけど和也くんはすぐに逸らす。
本当に拗ねたみたい
「どうせ他の兄弟達から
デート誘われてんだろ。くそ」
「ぜんぶ断ってる。
仕事で忙しいんだから仕方ないでしょ?」
ね、と頭を撫でようとすると
その手を掴まれる。
「…ふーん、じゃあ、
こうしたらちゃん、
デートしてくれる?」
引き寄せられ、当たる唇。
ああ、罠だって。
ドキドキうるさい心臓に、
意識が飛びそうになりながら
唇を離してうつむいた
「…好き、ずっと好き、誰よりも好き」
「わ、わかった、デートするから、」
「…誰にも、渡さない」
「かず、「…愛してる、」
再びぶつかるその唇が、
「「「あーーーーーーーー!!!!」」」
見られていたのはまたその後のお話