第9章 想い
潤side
「帰って来なくていい…、
家に居なくたって構わないから、
…俺は!!に居てほしい!」
和也がそう言った。
俺は驚いた。
母さんが帰ってくるのか?
しかも、帰るってことは
は契約終了として
この家からは居なくなるってことだよな?
「…っ、うそだろ…」
「…えっ、そ、そんなの…」
そっと後ろにいる、
の姿を見た。
「嘘だって言えよ!!」
誰も、君を、貴女を、
母親代理なんて思っちゃいない。
ましてや、メイドやお手伝いさん
そんなことだって思ってない
君にとって俺らはなに?
俺らにとっては……。
「…ほ、んと……だよ」
しどろもどろに話す
「お昼頃に電話が来て。
迎えに帰ったあと事務所にも寄った
書類も、貰ってきたの」
そう言って書類を見せる。
「…お前は平気なんだな」
「……。」
「お前は!!
平気で俺らを契約者として!
見れるって、事なんだろ!!」
「潤!!」
「離せよ!」
ガンッ、
家から出ようとしたら、
目の前には隆平。
「…退けよ」
「イヤや。どかん。
お姉ちゃん、泣かせるやつは、
ぜっったい、逃がさへんから」