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母親代理人

第5章 喧嘩




少し広い職員室に入ると、
明るくにこやかな笑顔の女の先生が駆け寄って来た。


『はじめまして!』


祐也くんを見るなり、
『よろしくね』と挨拶を交わした。


2年生の担任みたいだ


優しそうな顔で、
祐也くんもすぐ笑顔で挨拶した。


『忠義くんの担任の先生は
いま授業なので不在なんですよ』

「そうでしたか!
では、挨拶は後日伺います」



彼女の名前は住田先生というらしい



小学校を出るため、玄関に行くと
先ほどの男の子が立っていた


「…ここ、転校してきたん」


むす、としていて
祐也くんはキョトンとしていた

いつもなら怖がるのに…


「せやで。明日、ここに来んねん」



忠義くんが応える。

すると彼は、
頬をポリポリかくと


「錦戸亮」

「え?」
「俺、錦戸亮ってゆうねん
また明日な。」


パタパタと行ってしまった



祐也くんは後ろ姿を見つめながら、
ポツリと独り言みたいに呟いた



「あの子、ぼくたちといっしょだ」






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