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母親代理人

第5章 喧嘩





「ぼく、やっぱり王子様だよ」


「ええからうろちょろすなよ
 姉ちゃんが困るんやからさ」

「はーい」



事務室の人に聞いて、
職員室へと案内してもらった。


なんだか綺麗な校内…。



待っていた先生は優しそうな男の人で
国語担当の嶺田先生というらしい



「明日からよろしくね、丸山くん」



「おん。」



まだ不安みたいで、
返事だけ返して俯いてしまった。



知らない街だもんね、仕方ない


「しばらくこの調子と思いますけど、
 よろしくおねがいします、先生」


「任せて下さい!
 ウチのクラスにはもう一人関西の子が
 おるんですよ〜。」


「よかったね、隆平くん!」




あの先輩以外に関西の子?


と隆平くんは首をかしげたが、
少しだけ嬉しそう。



「彼らは?」



横に並んで立っていた2人を指す。



「弟の忠義と祐也です
 小学生ですけど、2人だと不安なので...」


「ああ、そうでしたか!」



にこっと笑うと、
忠義くんも祐也くんも笑った。


そして一通り話したあと、


私達は中学校を出て小学校へと向かった。




「楽しそうな学校で良かった」


「けど俺、人見知りやから友達できるか
 わからんよ。姉ちゃん」

「転校生は珍しいから、
 みんな話しかけてきたりするよ」


「ええなー、兄ちゃん
 関西の子が1人おるんやろ?」



俺のとこ絶対おらへんでー



と嘆く忠義くん



なかなか関西の子なんて、
居るもんじゃないからなあ…。





 
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