第5章 喧嘩
時間経って9時、
三兄弟連れて学校訪問することに
挨拶だけでもとね。
まずは隆平くんが通う事になるであろう
中学校に行く事にした。
「緊張する〜!」
「大丈夫だよ、皆も居るし!」
「そうやでぇ。兄ちゃんっ」
「自分、さっきまで
行きとうないって駄々こねてたやん」
中学校に着くと、大人しくなる三兄弟。
置いていくのも心配なので
二人も連れていくことにした。
「な、なんかみんな見てるやん...」
キョロキョロする隆平くん。
女の子もそうだが、
男の子も物珍しそうにガン見。
中学生なのに図体でかいやつとか、
やっぱりいるわけよね?
ヤンキーとかね
「り、隆平くん怖がりすぎだって」
「や、やってあいつめっちゃ見よるもん…」
その子はちょっと目つきの怖い子。
制服を気崩して、腰パンして、
しかも髪の毛なんてメッシュ入れてる。
「ね、姉ちゃん…」
「....なあ、自分、転校生なん」
話し掛けてきた彼は、
カツアゲするような話しかけ方。
怯えながら答える隆平くん
「そ、そうですぅ…」
「ん?関西?」
「あ、せやけど。」
「俺もな、親の影響で関西弁やねん
チビの時は関西におったんやで」
と、にこっと微笑む彼。
人見知りなのかな?
にしては、よく話し掛けてきたよね
「おれ、渋谷すばるってゆうねん
一個上の中3やで。よろしゅうな」
(※実年齢の差は無視して下さい)
『すばるー!こっち来てー』
渋谷くんは呼ばれて、
友達の方へ行ってしまった
「よかったね、友達できたじゃん!」
「でも一個上やで
先に卒業してまうやん....」
この子、
追い込まれたらすんごいネガティブ
「にいちゃーん、早よ行こうやー
祐也がうろちょろし始めてんで?」
ほらぁ、と見てみると
『なんて名前なの?』
「祐也っていうねーん」
『きゃー可愛い!
祐也くん関西弁話すの?』
「そうやでえ、兄ちゃん達が
関西弁やから影響されてーん!」
「あいつ、ほんま生粋のチャラ男やな」
「関西弁へったくそか」
ちやほやされて満足した祐也くんが
満面の笑みで戻って来た。