第5章 喧嘩
――――翌朝。
三兄弟はソファーで片寄せあって、
仲良く寝てしまった。
私はと言うと、眠れず朝に至ります。
「おっはーーーっ!」
盛大に扉を開いてやって来たのは、
お察しのとおり、雅紀くんです
珍しく早起きだ
「おはよう、早いね?」
「いやぁ〜!昨日はぐっっすり寝たからね
もう元気モリモリって感じ?」
ルンルンスキップで、
雅紀くんはソファーのほうへ
寝ている三兄弟に気づき
「可愛いなぁ。」
とツンツン頬をつつき始めた。
ダメだよ、雅紀くん。
隆平くんと忠義くんはともかく…
祐也くんは寝起き悪いから、
ぐずるんだよ、本当におちびちゃんだから
「....んやねんっ、うざいなぁっっ!」
ぱしっ、と手を払う隆平くん。
隆平くんも寝起きは悪いみたい...。
「....ふぇぇ....、ねぇね...おねぇ....っ、」
あー、やっぱり…。
「やぁああああっ、うぇえええん
おねえーちゃんどこぉーーっ」
いきなり泣き始めた祐也くんに
びっくりしたのか雅紀くんは飛び跳ねて
部屋の隅っこに逃げる。
「....うっさいねんて!!!」
ついにキレた隆平くん。
真横で泣きわめかれ、
そして大声で怒鳴りちらしてるのに、
忠義くんといったら、
「....zzZ」
ぐっすり眠ってらっしゃいます。
天使みたいだよ、彼は。
「よしよし、お姉ちゃんここだよ〜?
お兄ちゃん怖いから泣きやもうね?」
どんな慰め方だよ、
「....びゃーびゃー泣きやがって、
ほんま、少しぐらい笑えっちゅーねん」
「....ふぇっ、わかったぁ....」
ぱた、と眠った隆平くん。
毒吐くのかと思ったら、
なんかちょっと笑いそうになったよ私。