第5章 喧嘩
「喧嘩しないの。
みんな寝てるんだから静かに」
「はーい」
忠義くんはテレビのとこへ戻って、
再び隆平くんとゲーム開始!
ガタッ
真夜中、
物音が聞こえてきて
ビクッとする祐也くん。
「な、なにぃ〜?」
「幽霊ちゃう〜?ここでっかいしさ、
お化けの1つや2つは出るやろ」
「えーっ!」 キキィ-
「おま、忠義。カートぶつけてくんなや」
震え上がる祐也くんのために、
様子を確かめに行くことになった。
食べられないでね、と本気の顔で
見送る祐也くん。やっぱり可愛いな。
廊下を歩いていると、
差し込む部屋の明かり。
そこは潤くんの部屋からだった。
まだ起きてるのかな?
部屋に近づくと聞こえてくる声
『あー…、つら。』
『どーした?』
『や、ちょっとね』
『なんだよ!』
笑いながら聞く潤くんに、
恐らく(じゃなくても)和也くんが答える。
『またアイツらがね、』
そう答えた和也くんに
潤くんの声のトーンが明らかに変わる。
『絡まれた?』
『んー、絡まれたっていうか…
そこまでないんすけど』
『ふーん。なんかあったら言えよ
ぶっ潰してやるから』
『ふはっ、潤くん怖すぎ
いいよ。そこまでさせられないですから』
あれは声を掛けた方が良かったのかな?
でも、まだ…ていうか他人な私が
踏み込んで良さそうなことでもなかったし…
「…ん?なにやってんの」
向かいの部屋から出てきたのは、
翔くんだった。
「物音したから何かなって、見に来ただけ」
「あーあ。潤たちでしょ
いつもこの時間まで起きてるみたいだから」
ふぁあー、と大きなあくびをした直後、
バッと口を手で隠し照れる翔くん
よく見ると、手が黒くなっている
勉強してるのかな?
「チビたちは?」
「ゲームしてはしゃいでる、うるさくない?」
「大丈夫だよ、元気な子はいいね
俺なんて明日からテストだし」
「そうなの?」
「期末とかそうゆうんじゃないんだけどね
定期的にテストがあるの、月1。
成績落とすと、"俺は"ヤバイからさ」
そう言ってトイレの方へ行ってしまった
俺は、ってどういうことだろ?