第5章 喧嘩
眠そうに起き上がって、
もそもそ食べる隆平くんは
なんだか可愛らしい。
「うんま。
姉ちゃんの飯、やっぱ美味いわ」
「ふふ、ありがとう」
隣で食べるのを見てると、
隆平くんは嬉しそうにまた笑う。
「なんか、ホンマのオカンみたいやな」
バクバク食べ続ける隆平くん。
それでもずーっと終始笑顔の隆平くん
「お代わり!」
元気のいい事は良い良い。
しばらくして、
隆平くん達もお風呂に入り
そろそろ就寝の時間になった頃。
翔くんがリビングへやって来た。
「あれ、雅紀は?」
「雅紀くんなら部屋に行ったよ」
「まじかー。ならお母さんでいいや」
とペラっと渡してきたのは、
文化祭の案内表?みたいなもの。
可愛いデザインなのが目を惹くポイント。
「それ雅紀用のだから渡しといて。
それとさ、良かったら来てね」
おやすみ、と言い残して
また部屋へ戻る翔くん
文化祭か。
私は学校に思い出なんてないから、
行ってみたいなあ。
でも3人のお世話があるし。
都合が合えば行ってみようかな?
「なあなあ、お姉ちゃん!
Wiiしたいねんけどしてええかな!?」
「アカンて、人んちのもんやろ」
ギンギンに目の覚めた3人が、
またゲームゲームと騒いでいる。
変な時間にお昼寝しちゃったから
眠くないのかもしれない。
「静かにしなきゃダメだよ」
「やったぁ!
俺まりおかーとっ!」
「えー!ぼくどうぶつのもり…」
「まりおかーとでええやんか」
静かにって言ってるでしょうが。