第5章 喧嘩
夜ご飯を食べたあと、
先に自室へ行ったのは翔くん。
課題があるかららしい。
潤くんはテレビを見ながら携帯、
智くんは和也くんと
DSで対戦ゲームをしてる。
忠義くんは食べ終わったお皿を
流し台まで運んでくれてる
「兄ちゃんまだ起きへんなあ」
「初めての場所で気疲れしたんだよ」
「そっかぁ。
なあ、お姉ちゃん。」
ツンツンと服を引っ張る。
なに?と反応すると
「もしな、オカンが何かしらの理由で
俺らを引き取りに戻って来てもな
…俺、お姉ちゃんとずっと居りたいねん
里親、とかよう分からへんけど
お姉ちゃんとずっとは居られへんかな」
忠義くんはそう言ったあと、
我に返ったのか「やっぱなんでもない!」と
キッチンから出て行ってしまった。
私にはどうしようもない事だけど、
一緒に居たいのは私も同じだ
「……んぅう、」
と祐也くん起床
隆平くん、未だに爆睡してる
「祐也、おはよう。飯、もう食ったから
早よ食べぇや?」
「…うう、ねぇね……
どーこ…おねぇーちゃぁんっ…」
寝起きだからなのか、
ぐずり始める祐也くん。
慌てて駆け寄ると、嬉しそうに笑って
抱っこ〜と両手を伸ばす。
「隆平くん起きちゃうからシーっ、ね?」
「あーい。おなかへったあ!」
へへへと笑う彼の笑みは、
天使みたいだ。
椅子に座らせ、
ラップを外して皿を出すと
いただきまーすと食べ始める。
「…んー、……」
「あ、兄ちゃん起きたで」
目をこすり、キョロキョロしたあと
「…寝てしもうたぁ」と呟いた
もう8時過ぎ。
びっくりするほど寝てますがな
「ご飯、早よ食わな片付かへんよな」
いそいそと椅子に座る。