第4章 初対面
後ろに隠れていた忠義くんが、
涙目で横山くんに
「お前、俺に近づくなよ!」
と言い放った。
ぎゅーっと私の服の裾を掴んだまま、
離れようとしない。
どうやら横山くんが怖いみたい。
「なんで俺、嫌われてんねん…」
「忠義くん仲良くしなくちゃダメだよ」
「嫌や、よこやま怖い」
しっしっ、と手で来るなジェスチャー
何も怖い要素なんてないのに。
子どもは良く分からないな…
「仲良うしようや〜?」
「ぎゃぁあっ、来んなやーっ!!」
ドタバタと走って逃げ回る忠義くんと
面白がって追いかける横山くん
和也くんとゲームをしていた隆平くんが
いきなり泣き始めた。
びっくりして祐也くんも泣き始める。
言っときますが祐也くんは小2です
「な、なにりゅうへい兄ちゃんッッ!!?」
「和也兄ちゃん嫌いや!!ボケ!!あほーっ!!」
隆平くんは泣きながら私に抱きつく
和也くんは困った顔で立ち上がる。
ゲーム機からはゲームオーバーの音が。
「悪かったよ、」
「うるさい!」
「間違えただけですって。
間違えて敵と…」
「赤色やったやーーん!」
うぇええん、と泣く隆平くん。
原因は和也くんが
隆平くんのコントロールするプレイヤーを
間違えて倒してしまったことにあるようだ
「やっぱり子供は苦手です…」
と和也くんはゲーム機の電源を切って、
自室へと戻って行った。
隆平くんは悔しくて泣き続ける。
ちょっと今日は大騒ぎじゃないかい?