第4章 初対面
「俺ら、外出てるな。」
「に、兄ちゃん...っ」
「お姉ちゃん帰って来るまで、
外に居るで。な?」
と2人は家を出て行った
俺と和也、2人顔を見合う。
「悪いことした」
「…俺も」
子どもの扱いは苦手だ。
和也はため息ついて、
ソファーに座る
「あの人に電話してみます」
携帯を取り出して、
器用に扱う。
「番号知ってんの」
「うん、この前聞いた」
そういうのだけは早いよ、お前は。
『はーい、もしもし』
「あ、お母さん?」
『どうかした?もしかして男の子達?』
「あ、そうそう。」
『やっぱりか…、すぐ戻るから様子見てて』
「…分かりました」
和也は電話を切ると、
仕方なさそうに立ち上がる
「中、入れてあげますか」
不満げな顔なのに、
なんでか嬉しそう。いや、楽しそう?
意外と優しいんだよな、和也。
遅くなる3人に代わって、
俺らが世話しなきゃダメだよな