第3章 三人兄弟
やっと揃って朝ごはん!
食べ始めるのをジーッと待っていると、
翔くんが笑いながら
「心配しなくても食べるよ」
と言った。
どうやら不安過ぎて、ガン見してたらしい
あら、恥ずかしい。
「料理なんてさ、あんましなくって
いただきまーすっ」
「まあ、不味くても美味しいっていうのが
常識っていうか礼儀っていうか、ね?」
「だ、ま、れ、和也くん」
そんなの言われなくたって分かってるよ!
まあ、嘘でも美味しいなんて
言われたら作った人は嬉しいものよ
....よね?
「もー、和はすーぐ毒吐いて
嫌われても知らないからねぇ、俺」
「え…」
「「どんまい」」
と焦り出す和也くん。
大人しく食べていた智くんも
ふふふ、と笑う。
「き、嫌うなんて…」
「早く食べてね、片付かないから」
「は、はい!食べまふ…」
急に言う事を聞き出す和也くん。
驚く私とは裏腹に、
皆はケラケラ笑っていた。
「和、必死すぎ」
「焦りすぎてテンパってるね」
「だーれ、焦らせたの〜」
「雅紀だろーが」
「急ぎすぎるとむせるよ」
「大丈夫だい…((ゴフッ ゲホゲホッ」
言わんこっちゃない
ご飯粒が飛散って
汚いじゃないのよ。