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【銀魂/3Z】国語教師の作り方!

第7章 夏の終わりのエトセトラ(銀八side)


「お前は図書委員なのか?」
今度は男の声が聞こえた。
顔を上げると、剣道部の顧問の、俺の苦手な英語教師がカウンターの向こうに立っていた。
「いや、友達から頼まれたんです」
「お前は、金さえ積まれれば、何でもするってことか」
メガネ越しの目が揶揄するように笑っている。
「おっしゃる意味が理解できません」
軽くかわして、カウンターのPCに目をやる。
「ふん。……ところで、今出て行った女子生徒だが」
あ、さっきのやりとり見られたのか?まずいかな。
「顔真っ赤にして涙目だったぞ。俺にぶつかってきた」
だとしたら、肝心なやりとりは見られてないわけか。
俺は少しほっとした。
あれで説教されるとか、面倒だし。
「この前の練習試合を見に来てたなうちの一人だな」
そうなんだ。知らなかった。
「告白でもされたんだろ」
顔を上げる。唇の端をゆがめた笑いが目に入った。
「……」
「興味ないって顔してるな。振ったのか?結構美人じゃないか」
あんたには関係ないでしょう、と言いたかったけど、耐えた。
「処女はめんどくさいから苦手なんです」
「そうか」
くくく、と笑われた。
「ホストらしい意見だな」
「何のことだかわかりませんけど」
メガネの奥の目をにらみながらとぼけた。
「ふん」
本を数冊渡される。
「返却を頼む」
「……」
俺はにらんだまま本を受け取る。
あー、やっぱりこの教師嫌いだわ。
何か一々腹立つんだよな。
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