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【銀魂/3Z】国語教師の作り方!

第6章 真夏の夜の夢(銀八side)


剣道部が団体戦に出場ができるようになって、組まれていた練習試合も滞りなく行われることになった。
俺にとっては、久しぶりの実戦だ。

だが。
試合当日、精神統一を計りたい俺の視界に、後から後から人が入ってくる。
え?何コレ。剣道場って、普段こんなに人いないよね?
と考えてるそばからどんどん入ってくる。
え?え?え?何コレ。何十人って単位でいるよね?ちょっとしたライブハウスが満杯になるよね?

「銀八―!どうじゃ、観客集めたきに、思う存分暴れてやればよか!ガッハッハッハッハッ!」
「お前のしわざかァァァァァァ!」
「まあまあ、そう怒らないでよ、坂田さん。こうやって観客がたくさん集まって話題になったら、剣道部に人が入ってくれるかなって思ったんだ」
「そうじゃ。お前も怒っとったんじゃなか?顧問の教師がめんどくさそうに対応したと」
「そりゃそうだけど」
「弱小剣道部がこれだけ人を集めた上に勝利を納めれば、顧問の見方も学校側の期待も変わると思わんか」
「……」
「ほら、坂本さんがポスターを作ってくれたんです」
「……」
上質の紙を使ったポスターは、人目を惹くのに充分なインパクトがあった。
    “剣道部最後の聖戦へカウントダウン!”
剣道部の面々の勇壮な写真と、力強い書体で書かれた文字が躍る。
「すごいじゃろ。書道部部長が書いてくれたんじゃ」
「あのさ『聖戦』って何?」
「わからん!雰囲気じゃ!!」
あっそ。
まあ、そこはいいんだよ。だけどさ。問題はさ。
    “助っ人白夜叉参上!”
って書いてあって、何故か面もつけずに竹刀を持って構える俺の写真が載ってるってことなんだけど。
え?え?え?何コレ。いつ撮ったの?盗撮なの?銀さんこれ訴えてもいい??
「剣道場でこっそりお前を撮ったんじゃ。なかなかいい写真と思わんか。」
「……お前、剣道部はいくら辰馬に払ったんだよ」
「銀八、わしが損得でしか動かないと思うちょるがか」
「うん」
「今回のポスターは俺のポケットマネーじゃ」
そうだった。
すっかり忘れてたけど、こいつ金持ちのボンボンだった。
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