第22章 見えなく、して
俺は奥に入れたまま、耳元で囁いた。
「『好き』って、言って?」
「……え……?」
「言って、先生」
そう言いながら、舌をからめる。
嘘でいいから、今だけは、俺だけしか見ないで。
視覚も聴覚も触覚も味覚も嗅覚も、全て俺だけで満たして。
唇を離して、もう一度言う。
「『好き』って言ってみて。すっげえ、気持ちよくなるから」
「あ……」
「ね?言わないと、入れたまま動かしてあげないよ」
先生は上気した顔で俺を見上げた。
「んっ、……あっ、……す、き……」
その破壊力。
ゾクゾクと背筋をのぼる快感。
身体の芯に血液が集まってくるのがわかる。
「あ……おっき……く……」
「ね、『好き』って言うと、気持ちよくなるでしょ」
「ん……」
奥に入れたまま、先をゆるゆる擦ると、蜜がしたたる。
「ねえ先生、もっと言って……」
「あ、あ、……す……き……」
「……そう……もっと」
「すき……」
「うん。『銀八くん、好き』って言って」
「あ、あ、あ、銀八く……ん、すき……」