第22章 見えなく、して
言葉では拒んでいるように聞こえるけれど、その目はとろんとして焦点もまともに合っていない。
敏感な肉芽でイかせてあげるときと同じ表情をしている。
「胸だけでイけるんじゃね?」
俺はニヤッ、と笑ってみせた。
「そんなこと……な……っ」
「ふうん」
そう言って、胸を蹂躙することにだけ集中した。
指を噛んで抑えようとしても、俺の与える快楽に声が漏れ出てくる。
不規則に甘噛みしてやると、淫らな震えが強くなる。
俺の身体の下で、こんなに悶えちゃって。
普段の先生を知ってる人間が見たら、どう思うだろうね。
……ああ、そうか。
あの教師は、このこと知ってたんだっけ。
それで?
あと何人、こんな先生のことを知ってるわけ?
俺は、ほとんど必死、というくらいに蹂躙し続けた。
「あああああっ……やめ……あああああ……いいいいいッ!!」
ひときわ大きな声で先生が啼いたかと思うと、細い腕のどこからこんな力が、と思うほどの力で俺の頭が抱きしめられ、先生の身体が飛び跳ねた。
「あぁぁ……あ……」
弛緩してもなお、意思とは反した痙攣が先生の身体を襲っている。
俺は身体を離すと、震える先生を上から見下ろした。
「胸だけでイっちゃった……?」
「あ……」
恥ずかしさと快感でとろとろになった表情で俺を見上げる先生。
「やっぱり胸はさあ、大きさじゃなくて感度だよね」
「……」
「こんなに敏感な身体を、普段スーツで隠してるんだ」
耳元に口を寄せて囁く。
耳を責められるのが好きなのも、もうわかってるから。