第4章 再契約(銀八side)
心配そうな顔より、これが見たい。
もっとずっと近くで。
できれば俺の腕の中で。
……あ、想像したら勃ってきそう。最低だな俺。
「じゃあ、こうしよう。坂田くんが特進クラスに入れたら…」
「ヤらせてくれますか?」
すごい勢いでかぶせてきた俺の言葉に、愛里先生はきょとん、とした。
「へっ?」
「90点獲ったら付き合ってくれる、なんていうのがお遊びの約束だったっていうのは、わかってます」
「…」
「だから、もっとわかりやすい目標ください」
ややあって、先生が口を開いた。
「…あのう、身体だけ求められている私の気持ちはおかまいなしですか」
「先生が俺なんかと付き合ってくれるわけないんで。もう、ヤらせてくれるだけで充分です」
「…」
絶句する先生。でも俺はいつも以上に必死で食いついた。
「それを約束してもらえるなら、俺、ホストのバイトなんて、どうだっていいです」
「…」
俺の必死の懇願が功を奏したのか、先生はフッ、と息を吐いて言った。
「わかった。受けて立つわ。その代わり、ホストのバイトは、もうやめて。ね?」
「…はい」
「せめて、夏休みだけとか、ね」
「はい。先生も、約束ですよ」
「わかったわ」
言ったな。
言ったよな。
愛里先生、先生は知らないのかな。
男のエロへのパワーをナメちゃだめだってこと。