第17章 人の不幸は蜜の味(銀八side)
「千年前の男と女も、こんな風に思ってたんだね」
「人間の本質は、千年経とうが、あまり変わらねえってことじゃねえの」
「銀ちゃんもそういう経験あるの?」
「うん、……まあな」
「銀ちゃんが片思いするような女ってどんな人?それこそ、人妻とか?」
「はは。まあ、そんなところだ」
「銀ちゃんってホストのバイトしてるんでしょ」
「今はあんまりしてねえけど」
「その相手の人、お客さんだったりするの?」
俺は返事に困って、苦笑を浮かべた。
それを相手は肯定の意に捉えたらしい。
「銀ちゃんのことは好きだけど、旦那さん捨ててまで、ってわけじゃないってことね。……私とおんなじだあ」
まあ本当は、俺の好きな人は、シノハラさん、アンタ自身と同じ立場なんだけどね。
不倫している女に片思い(肉体関係あり)。
で、その不倫相手の別の不倫相手と仲良くおしゃべり中。
なんだろ、この乱れもつれた関係……。
いや、一番悪いのはこの不倫中の教師たちだろォォォォォ!!