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【銀魂/3Z】国語教師の作り方!

第17章 人の不幸は蜜の味(銀八side)


「何でそもそも、あの月詠ってコ使う必要があったんだよ。アンタが直接俺を呼び出せばいいだろ」
そう言うと、彼女は急に困った顔をした。
「それは……」
「何、あのイトウとかいう教師に、俺との仲を勘ぐられたくないってこと?はあー、ごちそうさま」
「違うの!……むしろ逆。イトウ先生、結構嫉妬深いから、私と仲良くしている男子生徒に、嫌がらせするんだよね。ちょっとした勉強面のミスを見つけて、『特進クラスにいつまでもいられると思うなよ』とか言って」

おいおいおい。
何だよソレ。公私混同じゃねえか。

「私がわざわざ銀ちゃん呼びに行ったら、銀ちゃんにも迷惑がかかるかもしれないと思ったの。だって、銀ちゃん剣道部なんでしょ?イトウ先生が顧問だから、何か嫌がらせされるかもしれないし」

そのときふと気がついた。
あの教師が、この前辰馬と全蔵と一緒にいたときの俺に、やたら敵意を持っていたことを。
あれは愛里先生が辰馬のことを評価していて、特進クラスにも入れようとしているから、辰馬はもちろん、その周りの俺たちにも嫌がらせをしてきたということにちがいない。
そういう意味では、このコに心配されなくても、もうとっくに嫌がらせされてるわけなんだが。

「……束縛されるのが好きなタイプなのか、アンタ」
「うん……そうかもしれない。余裕そうに見える大人の先生が、子供みたいな感情見せるのが嬉しかったの」

ああ本当に、愛里先生はあの男のどこがいいんだろう。
束縛されたいようなタイプには見えないのに。
それとも俺にはそう見えているだけで、本当は束縛されたいタイプなんだろうか。
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