第17章 人の不幸は蜜の味(銀八side)
「ん……、先生、生徒にこんなことしてるって、奥さんに知られたらどうするの?」
「夫婦仲なんて冷え切ってるんだよ。だから、こうやってお前に慰めてもらってるんじゃないか」
「みんなにそう言ってるんでしょ?」
「何言ってるんだ、シノハラだけだよ」
「うそ……、あっ」
「黙らないと、もっとひどいことするぞ」
「あん、先生のエッチ」
「そのエッチな教師が好きなんだろ?」
「ん……、イトウ先生……、好き」
あーあ。
俺はどうしていっつもいっつも、こいつのこういう場面に出くわすんだろ。
教師だけじゃなくて、生徒もかよォォォォ!
アンタ何人食い散らかしてんのォォォォ?
怒りを通り越して、マジであきれる。
愛里先生が、アンタのために、アンタじゃない男に身体を開いてるんだぜ?
アンタじゃない男の身体の下で、可哀想に、何度もイかされたんだぜ?
俺の好きな、俺が誰よりも好きな愛里先生より、そこらへんのションベンくせえ女子高生の方がいいのかよ。
それならば。
俺の中の鬼が、ぞわり、と動く。
アンタがそのつもりなら、愛里先生は、俺がもらう。