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【銀魂/3Z】国語教師の作り方!

第12章 銀の雫(girl's side)Rー18


もともと、教師としての指導方針は共通点のない二人だった。
だから意見が真っ向から対立することもあったし、ベッドでは仕事の話をしないのが暗黙のルールだった。
しかし次第に、私が彼の意見に反論すると、あとで「俺のことが嫌いになったのか」「愛しているのはお前だけだ」「お前のことはちゃんとするつもりだ」というようなメールが送られてくるようになった。
それでも適当にあしらっておけば諦めるだろうと踏んでいたのだが。

まさか、資料室で襲ってくるだなんて思ってもみなかった。
それまで一切職場で私に触れることはなかったのに、
「鍵かけたら、誰も入って来れないだろ」
だのなんだの言って、身体を抑えこまれた。
「やめ……離して……こんなところで……」
抵抗しようにも、武道をやって鍛えていたという男の身体から抜け出すのは至難の業だ。
一方で頭は意外に冷静で、
「君も、この資料室で、誰か引きずり込んでるんじゃないのか」
と言われた時も、一瞬銀色の髪が脳裏をよぎった動揺は隠せたと思う。
それより「君も」と言われて、この男の日頃の行いが想像できた。
時折、いや、しょっちゅうなのかもしれないが、校内のどこかで、別の女とよろしくやっているのだろう。
そう思うと、この男への気持ちが一層冷めた。

男が放送で呼び出しされなかったとしても、股間を蹴ってでもなんでも逃げ出していただろう。
こんなところで、どうでもいい男の言いなりになんてなりたくない。
それはうまくいった。
しかし――、よりによって一番見られたくなかった彼に、一部始終を見られていたとは。
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