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【銀魂/3Z】国語教師の作り方!

第2章 昼下がりの情事(銀八side)


先生の大きく見開いた目に近づき、唇を押し付ける。
「……!」
突き飛ばされるかもしれないと手を強く握っていたが、抵抗されなかった。
いきなりのことに、何が何だかわからず、驚いているだけかもしれないけど。
優しく唇をついばむようにするうち、彼女が次第に目を閉じた。
(俺はキスしながら相手の顔を見るのが好きだ)
俺は受け入れてくれたように思って、唇を吸い続けた。
ゆっくり舌を入れ、相手の反応をみながら舌をからめる。
「ん…っ」
さすがに反応が薄いけど、鼻に抜ける声は艶めいていた。
うわ…想像以上だな。
こんな声間近で聞かされたら、ここが学校で、授業中だ、なんてことすらぶっ飛んでしまいそうになる。

理性を総動員させて唇を離すと、いつもの彼女の顔があった。
その顔を見て、急に冷静になった俺は焦った。
「……す、すみま」
謝罪の言葉が口をついて出るより早く、彼女が苦笑しながら口を開いた。
「うっとりさせてくれるくらいの高校生離れしたキスの上手さは、国語の評価には入れられないんだけど?」
「へっ!?」
俺の想像の斜め上をぶっちぎる言葉だった。
彼女は何事もなかったかのように立ち上がると、服を払って言った。
「じゃあね、もうチャイム鳴るから行くわ」
屋上のドアが閉められるのと同時に、五時間目終了のチャイムが鳴った。
俺は一人屋上に残された。
つまり、こういうことだ。
彼女は全然動じてなかったどころか、五時間目が終わるのもちゃんと計算していながら俺に応えた。
そして、キスの評価までしていきやがった。
やられた。
あの女教師、一体どれだけの経験があるのか。
生徒にキスされるくらい日常茶飯事なんだろうか。
この学校の教師や生徒を食い散らかしているという情報もあながち間違いではないのかもしれない。
どす黒い感情がわいてきた。
彼女の身体に、心に、俺の存在を刻みつけたい…。
今まで彼女に触れた全ての男の上から、刻印を上書きしたい…。
そこまで考えて、俺は彼女に執着している自分に気づいた。
ため息を一つつく。
なんなんだ、この感情。
六時間目の始まる前に教室に戻ろうと立ち上がる。
いや……。
その前に、青空のもとギンギンになってしまった銀さんの銀さんをどうにかしねぇと。
俺はもう一度ため息をついた。
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