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【黒子のバスケ】君を見つけた

第3章 夏が始まる


私は虹村をちらりと見上げながら口を開く。


「……じゃあ、貰われ損ねたら……修くんが貰ってくれる?」


虹村は顔を赤らめると、唇を尖らせ呟いた。


虹村「………貰われ損ねなくても、貰ってやる。」


虹村の言葉の真意に気づかぬまま私は彼に笑顔を返す。

「よかった~!これでひと安心だね♪」


呑気に喜ぶ私の姿に、虹村は小さくため息をついた。
当の本人は飲み物の準備を終えたらしく、トレーに飲み物を乗せ、リビングへと向かおうとしている。


虹村(はぁ………まじ、鈍感すぎねぇか?こいつ………ったく、そんなんでも、すげぇ可愛いとか思っちゃってる俺は重症だな…///)


虹村は愛しい彼女の背中を見つめると、その後ろ姿を追って歩き出した。





____一方、リビングでは言い合いをしている青峰と緑間の姿。


緑間「なぜこの意味がわからないのだよ?!これだけ説明してやってるのに……お前の頭はどうなっているのだよ……」


青峰「はぁ?!わかんねぇもんはわかんねぇんだよ!バカか!!……つか、緑間、オメーの教えかたが悪ぃからいつまで経っても俺がわかんねぇままなんだろーが!!」


緑間「なっ!おい……さっきっから聞いていれば貴様は___」


今にも殴りかかりそうな二人が視界に映り、慌てて私は、二人の間に割り込むように飛び込んだ。



「はいはーい!そこまで~!」



緑間/青峰「「エレナっ!?」」



突然の私の登場に驚く二人。

私はそんな二人の前にアイスティーを置きながら、笑顔を向ける。



「……ケンカはダメ。……仲良くね?」



二人の顔を交互に見ると、青峰と緑間は気まずそうに俯いた。
そんな二人の姿に私は破顔すると、二人の頭を優しく撫でた。



「大輝も待っててくれてありがとうね?真くんも大輝の勉強見てくれてありがとう!……ここからは私が変わるから、このあとに化学とか教えるときはよろしくね?」



にこりと笑って見せると、緑間は眼鏡を直しながらわかった、と了承し、アイスティーを口にした。



青峰「………待ちくたびれた。………ん。」



青峰は眉間に皺を寄せながら、私に手を差し出した。
私はクスリと笑うとその手を握り返す。



「……大輝、可愛い…♪……よし、続きやろっか!」





青峰「………うっせー///」

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