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【黒子のバスケ】君を見つけた

第2章 出会い


休憩時間は宮地とともに、ヘアメイクの直しをしてもらいながら、見学に来ていた黄瀬と中野マネと世間話をしていた。



黄瀬は大人びた容姿であるが、私より1つ年下で、なんと赤司らと同じ帝光中通っているらしく、私と彼は偶然の一致に驚いていた。


世間は狭いものだな、と染々と考えていたとき、監督から再び声がかかった。



監督「オッケー!じゃ、次、エレナちゃん、一人で顔のアップ撮ります。エレナちゃん、準備よろしくね!」



「……あっ、はいっ」



私が立ち上がると、後ろから宮地の声が聞こえた。



宮地「頑張ってこいよ。見てるからなー!」


そう言い宮地は私を笑顔で見送ってくれた。
そんな宮地の優しさを嬉しく感じ、私もニコリと笑って返す。


黄瀬「エレナさんっ!俺も応援してるッスよ~!」



黄瀬の暖かい言葉と笑顔は、私の背中を優しく押してくれた。


「ありがとう…キヨくん、黄瀬くんっ!」



感謝の気持ちを込め二人に笑顔を向けると、私は再び撮影へと向かった。






________






すべてのカットが終わり、今は最後の画像チェックをしていた。


結局最後まで見学していた黄瀬が口を開いた。


黄瀬「……あの、エレナさん……その、俺のことなんスが、"涼太"って、呼んでほしいんスけど……ダメッスか?」


私よりも背の高い彼が子犬のように可愛らしく伺う姿は、とても愛らしかった。



私は思わず笑顔になった。



何となく、私は黄瀬のこの姿に自分は抗えない感じがする。___つまり、彼に甘えられると何でも許してしまうのかもしれない……と感じてしまっていた。



「…じゃあ、私のことも呼び捨てね?……涼太?」



にこりと微笑みかけると黄瀬は目を見開き、固まってしまった。
黄瀬の様子を不思議に思った私が彼の顔を覗き込むと、黄瀬の体が後ろに引いた。


「涼太…?」


黄瀬「~~~///!!!や、ちょっ……近いっスよ///」



黄瀬は顔を耳まで赤くし、口許を手で押さえたまま横を向いてしまった。

一方の私は悪いことをしてしまったと、申し訳ない気持ちになり、肩を落としていた。




宮地(……チッ…黄瀬もコイツに……つか、エレナ鈍すぎだろ……まぁ、そんなとこも悪くないけど)
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