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【黒子のバスケ】君を見つけた

第2章 出会い


【黄瀬 涼太】



俺の目に映る光景が一瞬にして変わった___





全てのことがなんの面白味もない、灰色の世界。



何をやっても簡単に出来てしまう



つまらない俺の日常。




そんな、灰色の世界が一瞬で色鮮やかな世界へと変化した。




マネージャーの中野さんに連れられてやってきた、同じモデル事務所で今人気の先輩モデルの撮影見学。

正直言って、全く興味もなかった俺は半ば中野さんに無理矢理連れて来られただけだった。


中野「んな、嫌な顔すんなってー。先輩モデルの"ミヤキヨ"ってアダ名の宮地清志の撮影なんだから参考までに見とこーな?しかも、今回の相手モデルの子、業界期待の星でさ、既に人気もあんだけど、なんせ拠点がアメリカだから日本はこれからってとこなんだよね。」


黄瀬「へぇ…アメリカに住んでるのに、何でこっち来てるんスか?」


然程、興味も湧かず適当な返しをする俺。


中野「たまたま日本に帰ってるみたいで、高嶺さんが無理矢理予定つけたらしいよ。あ、高嶺さんってね、大手芸能事務所の副社長なんだけど、その子のマネージャーを直々にやってんよ。まぁ、そんだけ期待されてるってことだろーね。……あ、始まったみたいだから、もう少し近づこう。」


黄瀬(………どーでもいいっすけど、早く終わんないんすかね。帰りてぇ……)


言われるがままセットの近くに近づくと、二人の男女の姿が見えた。


所謂、壁ドン状態での撮影らしく俺の位置からはあまり顔が見えなかった。



中野「………っ!……お、おい、涼太……こっち来てみろよ……すげぇ………」


少し離れたところにいた中野さんは目を見開き興奮した様子だった。


中野さんの隣に立ち、再びモデルの男女へと目を向ける。




黄瀬「_____っ!!」



___ドクン



一際大きく心臓が跳ねる。



目の前の女の子がちらりとこちらに視線を向けた時、俺はその瞳に射ぬかれ身動きが取れずにいた。



その女の子のあまりの美しさに息の仕方も分からなくなるほど、俺は目を見開き、ただただ見つめていた。



黄瀬(すげぇ…………綺麗だ………)



今まで心臓が止まってたんじゃないかと思うくらい、今の俺の心臓はその存在をありありと感じさせるほど激しく脈を打っていた。
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