第2章 出会い
しばらくすると携帯の着信音が鳴った。
ディスプレイを見ると高嶺マネージャーからだったため、出掛ける準備を進めつつ、通話ボタンを押した。
「おはようございます。」
高嶺「はよー!エレナっ下、着いたから降りてきてー」
「分かりました。今行きますね!」
通話終了ボタンを押し、私は家を出た。
マンションのエントランスから出ると、見慣れた外車がすぐ目の前に停まっていた。
その車の前には煙草をふかす高嶺がいて、私に気づくと手をヒラヒラとさせて合図をした。
「高嶺さん、お待たせしましたっ」
高嶺「ん。じゃ、行きますか。今日は大口だから気合い入れろよー」
「ふふっ期待に添えるよう頑張ります♪」
__30分ほど車を走らせると、目的地のスタジオへと到着した。
すぐに控え室へと移動し、ヘアメイクが始まる。
今日は化粧品のポスター撮りということもあり、ヘアメイクの気合いの入りっぷりが半端じゃなかった。
出来上がる頃には自分でも自分の顔がやたらとキラキラしているように見えるほどであった。
衣装に着替え、スタジオ入りすると、昨日と同じ淡い金髪の彼がいた。
私は笑顔で宮地に近づくが、彼はそっぽを向いてしまう。
「おはよ~キヨくんっ……て、何で目逸らすのっ?」
宮地「…はよ。……う、うっせ!潰すぞ!(今日のメイクやたらとエロくないか///!?まじ、何なんだよ、こいつ///)」
宮地は動揺している自分に気づかれないよう私に背を向けた。
そんな彼の行動の意味が分からず、私はムッとした表情で宮地の腕に抱きついた。
「挨拶してるのに感じ悪いぞー?」
私の声に宮地はちらりと私の方に視線を向けた。
宮地「あぁ?何かいったかー?」黒笑
「わっ、出た!黒い笑顔wキヨくん格好いいから余計に迫力あるよねぇ」
宮地「……っ!格好いい……とか、さらっと言ってんなっ///!………つか、お前のせいだろーが。(←小声)」
「……え?最後の何て言ったの?…よく聞こえなかったけど…。あ、でもキヨくんが格好いいっていうのは本音だよ?見ててドキドキしちゃうもん♪」
宮地「~~~~っ///!!」
宮地の去勢は敢えなく粉砕されてしまったのだった。
宮地(くそっ///何なんだ、コイツ…!天然小悪魔か…///!?)