第2章 出会い
高嶺「おーい。二人とも知り合いだったのは分かるけど、速くロケバス乗ってー!中で話せ、中でっ!」
高嶺に急がされ、私たちはロケバスに乗り込んだ。
バスの中、ロケ地まで私と宮地はお互いに色々な話をした。
そして、わかったことがある。
キヨくんは、口は悪いけど、実はとても優しい人。
時々、黒い笑顔で怖いこと言うけど、私はそんなやり取りも楽しく感じていた。
宮地「あ?エレナ、オメーなぁに笑ってんだー?轢くぞ?」
今も目の前で笑いながら物騒なことを言う宮地を私はくすくすと笑いながら、上目使いに覗き込んだ。
「ふふっ轢いちゃやだやだ。…だって、キヨくんと話すの楽しくて、つい…ね?」
宮地「…っ……うっせ///!轢いてやるっ////」
宮地は私の髪をグシャグシャとかき乱した。
ただ、その顔は真っ赤に染まっていることを私は気づいていない。
「きゃっ!?…ちょっキヨくんっ!!やめてぇ~」
宮地「やめねーよ?」(黒笑)
「怖い怖い~っキヨくんのアホー!!」
私がポカポカと宮地の体を叩くと、その手を捕まれてしまった。
ふいに見上げて、ぶつかる視線。
すぐ目の前には驚いたように目を見開く宮地がいた。
(本当に、キヨくんは綺麗な顔してるなぁ……)
ぼんやりとそんなことを思っていると、目の前の宮地の顔はみるみる赤く染まっていく。
「……えっ///?!」
つられて私まで顔に熱を帯びてしまう。
だんだんと近づいてくる宮地の顔。
宮地「……… エレナ……///………好__」
高嶺「もうすぐ着くぞー!」
ハッとし、離れる二人。
残り数センチで唇が重なる、という距離だった。
宮地(……やべ、今……危うく……キ、キスするとこだった…///つか、俺………何、言おうとしてた…?)