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【黒子のバスケ】君を見つけた

第2章 出会い


【赤司征十郎】



俺の言葉に顔を真っ赤にし恥じらう彼女を愛しく思う。


今までも、そしてこれからも、彼女以上に俺の心を魅了する女性は現れないだろう。



俺は彼女のさらさらとした髪を撫でながら、昔のことを思い出す。




___エレナとの出会いは8年前の夏。



俺は日本有数の進学校と呼ばれる学校の幼稚舎に通っていた。

そこは財界の子どもや大企業の子どもなど、選りすぐりの子どもたちが通っていた。


その中でも俺は常に優秀であり続けた。
赤司家の子として___


幼稚舎から帰宅するとほぼ毎日習い事があり、一般的な子どもたちのように他児と遊ぶという経験が俺にはなかった。


そんな日々の中で、唯一楽しいと思えた時間が近所の公園にあったバスケットゴールでバスケをしている時だった。



そこで、彼女に出会った。



いつものように習い事までの30分の時間で、バスケの練習をしていると、一人の少女が声をかけてきた。



「わぁ!あなた、すごいわ!こんなに大きなボールなのに、簡単にポンポンってバウンドさせてる!」



柔らかそうな淡い茶色の髪をし、人形のように整った顔をした美しい少女は眼をキラキラと輝かせ俺を見ていた。

一瞬、俺は彼女のあまりの美しさに心を奪われ、声を出すことすらできなかった。



__そう、このときから既に俺の心は彼女だけを求めている。




赤司「バスケ……好きなの?」



「うんっ!パパがよく、バスケをして遊んでくれるの♪……だけど、エレナはあなたみたいにバウンドさせても手に戻ってこないんだもん……だから!すごいの!」



赤司「クスッ……ありがとう。君、エレナって名前なんだね?僕は征十郎と言うんだ。」



「征十郎…!カッコいい名前だね♪……ねぇ、征十郎がバスケやってるの、ここで見ててもいい??」



赤司「…うん。いいよ。」



目の前の彼女はキラキラとした笑顔を見せると、俺に近づき頬にキスをした。



赤司「____///!?」



「ありがとうっ!征十郎っ!」



___この日を境にエレナは俺がバスケをやりにくる時に顔を出し、いつも俺の姿を楽しそうに見つめていた。


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