第2章 出会い
「え?……意識??」
彼の言っている意味が分からず首をかしげると、赤司は困ったような笑顔を見せた。
赤司「ははっ……そういうところは相変わらずだね………ところで、夕飯はまだだよね?」
ん?そういうところって何だろう………?
話変わっちゃったし、いいのかな??
「?うん、まだだよー!ずっと座ってただけだけど、お腹すいちゃったなぁ」
赤司「…うん。そうかと思って、君の住むマンションへ先にシェフを向かわせてあるんだ。… エレナが良いなら俺も一緒に戴こうかと思っているんだが…?」
赤司はちらりとエレナへ視線を向ける。
目が合うと彼女の頬に少し赤みがさす。
「そんな言い方ずるいわ……?一緒に食べれるほうが良いに決まってるもん……いつもありがとう…征十郎…」
私は自ら彼の頬に唇を寄せる。
顔を離すと赤司は少し驚いたように眼を見開くが、すぐに柔らかい笑顔に変わった。
赤司「全く……狡いのはどっちなんだい?……本当、心配だなぁ…ロスでは変な男に絡まれたりしてないかい?」
赤司はそっと私の体を引き寄せ、抱き締めた。
あ、……征くんの匂い……懐かしいな……
すごく……安心する……
「大丈夫だよー?本当に征くんは心配性なんだから……辰也もいるし……危ないことなんて一度もないよ?毎日、楽しいもん♪」
赤司「……"辰也"か……いつも、当たり前に君の隣に居れる彼が羨ましいよ……。それに、俺とこうして二人でいるのに、他の男の名前を出すなんて……不快だな。」
赤司の言葉に顔を上げると、彼の左目が一瞬黄色く光ったように感じた。
__えっ!?今のって___
驚いていた私の唇を彼の唇が塞いだ。
「__んっ///?!」
離れて、見えた彼の顔はいつもの優しい笑顔の赤司に戻っていた。
突然のキスに胸のドキドキは収まらず、顔はみるみる真っ赤に染まってしまう。
「せっ征十郎っ///!?」
赤司「クスっ……俺とするの……初めてじゃないだろ?こんなに赤くなって……可愛いよ。エレナ。」
「~~~///も、もう!征くんのいじわるっ!」
私の反応に満足したように彼は微笑み、私の頭を撫でた。
赤司「よく言うだろう?好きな子ほどいじめたくなる、と。」