第2章 出会い
更衣室で着替えていると、ノック音の後、桃井が入ってきた。
桃井「さっきは大変だったねぇ。本当に青峰くんがごめんね?」
桃井は綺麗な形の眉を下げると申し訳なさそうに話していた。
私はそんな彼女ににこりと笑いかけると首を左右に振る。
「大丈夫だよ~。それにさつきが謝ることじゃないでしょう?…しかも、大輝だけじゃなくて皆がハグしてくるから慣れてきちゃったw」
桃井はほっとしたように笑顔を見せた。
桃井「揃いも揃って皆エレナにくっつきたいみたいだね~♡まぁ、私もその1人だけど?」
そう言い桃井は私に抱きついてきた。
そんな可愛いらしい彼女を私も抱き締め返すと、桃井はパッと顔をあげた。
桃井「__そうだっ!エレナにお願いがあるんだった!」
「お願い…?」
私が首をかしげると桃井はにこりと笑った。
桃井「明日からテスト期間だっていうのは知ってるよね?実はさぁ、青峰くんがね…絶望的んだよねぇ、全科目。うちの部って赤点取ったら試合出れなくなるんだけど、テスト明けたらすぐに全中だし、赤司くんや主将も心配してるんだよね~;……だからね!エレナに青峰くんの勉強見てあげてほしいの!!」
勢いよく顔の前で両手を合わせたポーズをしながら桃井はウインクをした。
「…うん!もちろん、いいよー私で良ければ♪でも、日程的に全科目はきついかも……実はモデルの仕事入れちゃっててね…3日後の午後からとかでも大丈夫??」
私の言葉に桃井の表情がぱぁっと明るくなった。
桃井「大丈夫!!青峰くん、暇だからっ!あっあと、一人で全科目じゃなくて大丈夫だよ~?赤司くんとみどりんも手伝ってくれるって~♡」
「征くんと真くんも?ならひと安心だね♪時間は…14時からとかでも大丈夫?午前中は仕事なのよー。」
桃井「全然平気っ!ってか、エレナやっぱ人気モデルなんじゃん!?さすがぁ♡青峰くんのために、忙しいのにごめんねぇ?」
「気にしないで?皆と一緒に居れるの楽しいしね♪」
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二人で着替えを済ませると門のところで赤司、青峰、紫原、緑間が待っていてくれたので、和気あいあいと話ながら皆と帰路に着いた。