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【黒子のバスケ】君を見つけた

第2章 出会い


着替えを済ませ赤司に言われた通り、門の近くで待っていると緑間と共に彼が現れた。



「征くんっ真くんっお疲れさま!」



にこりと笑って二人に声をかけると赤司は微笑み、緑間は眼鏡を直しながら横を向いた。
赤司は私に近づき頭をポンポンと撫でる。



赤司「待たせて悪かったな。…帰ろうか。」



「うんっ」



そのまましばらく3人で今日の練習のことなどを話ながら歩いていた。
緑間が帰る道への分岐点に差し掛かり、私と赤司は緑間に別れを告げ、再度家へと歩みを進める。



赤司「そういえば、まだ伝えていなかったが、あと3日でテスト期間に入るんだ。うちはテスト1週間前からテスト本番4日間の計11日間は部活が出来ないからね。その間にやりたいことがあったらやっておくといいよ。……もちろん、必要なら俺も共にするが。」



赤司の言葉に私は顎に手を添え考える仕草を取る。



「……そうね。買い物でも行こうかな?…仕事は、征くんたちが夏合宿の間にやることになってるし…もう、増やしたくないしなぁ…」



赤司「…夏合宿?その間にって…何を言ってるんだい?」



赤司は私の言葉で驚きを示すが、その私も赤司の言葉によって困惑していた。



「えっ!だって、私生徒じゃないし…さすがに合宿は一緒には行けないかなって……もしかして、行けるの?」



ちらりと赤司の顔を覗くとフッと柔らかく微笑む彼がいた。



赤司「当たり前だろう。俺はもちろんだが、監督やコーチもその気でいるよ?……それに、これは毎年のことらしいが、一軍が泊まる合宿所は朝食が出ないみたいでね。毎回マネージャーが作っているようなんだ。今年は一軍マネージャーは桃井だけなんだが……ひとつ問題があってね……」



そう言うと赤司は少し遠くを見るような目をした。
そんな赤司の様子を不思議に思い尋ねてみると、残念な答えが返ってきた。



「え…?問題って……?」



赤司「……申し訳ないが、桃井が作る食事は………とてもじゃないが常人が口にできるものじゃあない。」



「それって……さつきが料理が苦手ってこと?」



赤司「…いや、苦手で済む話ではないんだよ。まぁ、詳しい話は青峰に聞くといいが……。だからこそ、エレナの参加は一軍全員が頭を下げてでもお願いしたいんだ。」


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