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【黒子のバスケ】君を見つけた

第2章 出会い


虹村「よーし!スリーメン終わった奴から休憩ー!」



虹村の声がかかり、スリーメンを終わらせた部員たちがぞろぞろと休憩に入った。



私はドリンクやタオルを渡しながら、部員たちと少しの会話を重ねていった。


すると、突然後ろからのし掛かられた。



紫原「あ~疲れたぁ。エレナちん、スポドリちょーだい。」



「わぁっ!?…あっくん!?びっくりしたよ~」



私が驚くと紫原はスンスンと私の髪の匂いを嗅いだ。



紫原「ん~何かエレナちん、甘い匂いがする~美味しそう。」


「あははっくすぐったいよ~!でも、私はお菓子じゃないからたべれません~」


私はくすぐったさに笑いながらも、紫原へタオルとドリンクを渡した。



紫原「……何で?」


私の言葉にきょとんとする紫原。



「だって、食べれないでしょ!……あ、そうだ、左足、靴脱いで見せてもらってもいい?」



紫原は腑に落ちない顔をしていたが、その後は体を放し、言われた通り左足を見せた。



紫原「いきなり、なんなのこれ~?」



真剣な表情で自分の左足、特に指先を見ている彼女に声をかけるとニコリと笑顔を返された。



「……親指の爪、いつもよりちょっと深爪に切っちゃった?」



紫原「……!んーそうだけど……でも、ちょっとってくらいだよ。」



「多分、これのせいでジャンプの踏み込みの時、少し甘さが出てる気がするんだよね。…ちょっとだけテーピングしてもいい?」



紫原は頷くと素直にテーピングを受け入れた。
自分では踏み込みの甘さなど感じていなかった分、少し彼女の言っている意味を軽んじていた。



紫原(……こんなん意味あんの~?でも、何か一生懸命で可愛いし、いっかぁ。)



「はい!じゃ、ジャンプしてみて?」



テーピングし終えた私が紫原に笑顔を向ける。
彼はむくりと立ち上がるとその場で何度かジャンプをした……
が、それが終わると紫原は黙り込んだまま足元をみつめていた。



紫原「………え、何コレ……全然違うんだけど… エレナちん、何したの?」



呆然とした表情のまま見つめる紫原。
そこに後ろから緑間が現れた。



緑間「エレナにはわかるのだよ…俺らの些細な変化が。俺もテーピングしてもらったから、その凄さがわかるのだよ。」

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