第2章 出会い
紫原「ありがと__」
青峰「エレナーー!俺にもくれ~!」
紫原のお礼の言葉は青峰が私に抱きついたことで、止まってしまった。
「__わっ!大輝っ!それじゃ、渡せないからっ!」
突然抱き締められ戸惑う私だったが、その状況はすぐに彼によって引き剥がされた。
赤司「……青峰。エレナでは汗は拭けないが?」
そう笑顔で言う赤司から伝わるプレッシャーにより、青峰は大人しく私からドリンクとタオルを受け取った。
その姿を見ていた赤司は、青峰が落ち着いたのを見届けると、その顔を私に向けた。
赤司「…ありがとう、エレナ。俺も戴くよ。」
赤司の柔らかい笑顔に、私も笑顔になった。
「はいっ征くん___!」
私がドリンクとタオルを手渡すと、受け取る赤司の指が私の手に触れた。
ちらりと彼を見ると綺麗な紅い目がこちらを見ていた。
途端に顔に熱が集まるのを感じてしまう。
赤司「クスッ……じゃあ、俺は練習に戻るよ。…見ていてくれ。」
私は頷き、彼を見送る。
__多分、さっきのわざとだ……征くんってば///
虹村「おい、エレナ!俺にも早くよこせよっ!」
緑間「俺もずっと待っていたのだよ!…早くするのだよ。」
赤司の背中を見送っていた私に虹村と緑間から催促の声がかかった。
私は慌てて二人に笑顔を向け、ドリンクとタオルを渡す。
「はいっ修くんっ真くんっ!お待たせしちゃってごめんね?」
虹村「……ん。サンキュ…///(あーこの笑顔、癒されんなぁ///)」
緑間「べ、別に構わないのだよ!(笑顔が可愛すぎるのだよ!全く///)」
私が二人を見送ると背後から誰かに抱き締められた。
「___きゃっ!?」
灰崎「よーぅ!べっぴんさんっ♪俺にもくれよ~♡」
灰崎はぎりぎりまで私に顔を近づけながら、耳元で話していた。
「__灰崎くん、はい、どうぞ?」
私はそのことを気にすることなく、タオルとドリンクを渡すが、灰崎はとても不満そうに体を離すと、それを受け取った。
灰崎「あーぁ…もうちょっと意識してくれてもいいんじゃねえの?エレナちゃ~ん」
再び近づこうとする灰崎だったが、虹村によって首根っこを掴まれ引きずられていった。