第2章 出会い
帰り道では、その後もわいわいと話ながら皆で歩いてた。
今日初めて会ったとは思えぬほど、じゃれ合い笑い合いながら帰るのはとても楽しかった。
赤司「じゃあ…俺はエレナを送っていくから、俺たちはここで失礼するよ。」
私の家へと帰る分かれ道にたどり着くと、皆と挨拶をし、別れた。
二人で歩く帰り道、私は嬉しい気持ちと楽しい気持ちでいっぱいだった。
赤司「さっきからずっとご機嫌だね。そんなに楽しかったのかい?…騒がしいが、面白い奴らだよ。まぁ、エレナは既に馴染んでいたがな。」
赤司は私に柔らかな笑顔を向ける。
私も彼に微笑み返す。
「うんっ…まさかバスケ部のお手伝いが出来るとは思ってなかったから……征くんの…バスケ部の…力になれることが嬉しくて…!……それに、皆すごーくいい人たちだし♪受け入れてもらえて嬉しいのっ。」
赤司は私の頭を優しく撫で、目を細めた。
「……俺は君が傍にいるだけで、充分なくらい力を貰ってるよ。ありがとう……これからは俺のため……バスケ部のために力を貸してくれ。」
「もちろんだよ!皆のためなら何でもするわっ♪」
赤司は意気込む私の手を握ると、そのまま自らの口許へと運ぶ。
ちゅ、
リップ音とともに離れた熱は、離れてもなお感触を残している。
「せ、征くん///……恥ずかしいよ」
照れる私を愛しそうに見つめる彼の目。
トクン、と胸が跳ねる。
赤司「……まぁ、君がモテすぎるのは心配だが。男は皆が皆、いい奴ではない。……気を付けるんだよ?」
諭すような赤司の目に私は頷く。
「うん……征くんに心配かけなくないし…気を付けます。」
私の言葉に満足げに微笑む赤司は、私の手を握ったまま前を向いた。
「クスっ………いい子だ。」
それから家まで歩く間、私は今日気づいたことを等を赤司に話していた。
彼は途中途中で質問を交えつつ真剣に聞いてくれていた。
話終えるととても柔らかな笑顔で、私の頭を撫でた。
赤司「やはり、君は素晴らしいよ……エレナ。明日からも頼んだよ?」
赤司の言葉が嬉しくて私は笑顔になってしまう。
「ありがとうっ!私の癖が皆のために役に立つなら……本当に嬉しいっ」