第2章 出会い
私は桃井に断り、テーピングを外す緑間の元へ近づく。
「緑間くんっ、ちょっといいかな?」
緑間は突然現れたエレナの姿に驚き、目を見開いた。
緑間「なっ!?な、何なのだよ///。」ドキドキドキドキ
「ねぇねぇ、明日の練習の時にテーピング巻くとき、私にやらせてくれない?」
私がにこりと笑うと緑間の頬に赤みが差したような気がしたが、すぐに怪訝そうな表情へ変わった。
緑間「……何故なのだよ?これは大事な___」
赤司「緑間。思うところはあると思うが、彼女に任せてみてくれないか?……結果は、俺が保障しよう。」
赤司の言葉に緑間は少し驚くが、すぐに平常心に戻ると私から顔を背けた。
緑間「フンっ……分かったのだよ。…明日、練習前に声かけるのだよ。」
「うん!…ありがとう♪緑間くんっ」
緑間は私を振り返ることなく片付けをするために、モップを取りにむかった。
その姿を見送る私に赤司が声をかけた。
赤司「……お疲れ様、エレナ。急なお願いをしてしまい、すまなかったね。……慣れないことばかりで疲れただろう?」
赤司の綺麗な指先が私の頬を撫でる。
その僅かな刺激にも私の体は先程のことを思いだし、びくりと反応してしまう。
「__っ///!征くん…っ」
赤司はくすりと笑うと誘うような目付きで私を見つめた。
赤司「……意識してくれてるんだね?……可愛いね。片付けが終わったら家まで送るよ。エレナも帰る準備をしといてくれ。」
そう言うと彼は手を振り去っていった。
胸がドキドキと騒がしく波打つ。
ついさっきまでは"幼馴染みの男の子"だったはずなのに、私は彼を"恋愛対象の異性"として意識してしまう。
征くん………