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【黒子のバスケ】君を見つけた

第3章 夏が始まる


練習は日々ハードさを増していき、部員達は毎日終わる頃にはくたくたになっていた。






そんな中でなおも居残り練習を続ける青峰と緑間は、今日も変わらず自主練習に励んでいた。




私もそんな彼らのサポートがしたく居残りに付き合っていた。





「真くん、3Pの精度上がってきてるね!肘から指先にかけての無駄な力が抜けてきてから、抜群に成功率上がったよね。」





用意していたボールの全てを打ち終わった緑間に、タオルを渡しながら話しかけると、緑間は、ふ、と笑みを向けてくれる。





緑間「・・・ああ。エレナのアドバイスのおかげなのだよ。・・・いつもそうして見ていてくれるからお前のアドバイスは的確なのだよ。」




そう言いながら私の頭を撫でる緑間。
私はそんな彼に微笑みを向けながら頷く。




「ふふっそう言ってもらえると嬉しい」




緑間は直向に自分の技術を高めるべく日々努力している。そんな姿を間近で応援できることが本当に嬉しくて、私はこの時間が大好きだった。





青峰「おい。なぁに2人でいい雰囲気になってんだ~?」



「っわ!?大輝っ!・・・もう、びっくりしたじゃん。」




ふいに後ろから抱きついてきた青峰に驚いていると、当の本人はそんなことなど全く気にした様子もなく、私の手に握られていた青峰のタオルを私の手ごと掴み、汗を拭っている。




「こら。汗くらい自分で拭きなさい~。」



青峰「・・・嫌だ。だったら、拭かねえ。このままにする。」



「う゛・・・それはだめ。風邪引いちゃうかもだし。」



青峰「じゃ、そうゆうことで。」





私を言いくるめることに成功した青峰は、再び私の手を掴み汗を拭っていた。

しかし、納得のいかない私はさらに抗議の声を上げる。




「そんな言い方はズルイと思うんですけど。青峰くん?」



青峰「あ?そのズルイ言い方でも了承したのはお前だろ?エレナ。」




「・・・・・・。」




敢え無く撃沈した私に、目の前でこのやりとりを見ていた緑間が哀れみの目を向けた




緑間「・・・毎度のことだが、こんなバカどもに懐かれて、お前も大変だな。エレナ」



「ふふ・・・でもいいんだ。皆のこと大好きだし。」





((“皆”ね・・・))

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